ロボットを活用した自動化・省人化の調査・検討・検証(PoC)を進めている会社(以下ユーザ企業)向けに、視触覚ハンドを購入しなくても、FingerVisionの技術を活用したPoCを簡単にスタートできるサービスを開始しました。「新しい技術で興味はあるが、買っても自分たちでは使いこなせない」、「そもそも購入の予算をとるために、何がどこまでできるのか把握したい」といったユーザ企業向けに、検証結果をまとめたレポートや動画などをご提供致します。
"視触覚ハンド"PoCサービスの内容
①概要
ユーザ企業各社が抱えているニーズに沿って、視触覚センサを活用した自動化の簡易検証を行い、検証結果をまとめたレポートや動画を提供します
ロボットや視触覚ハンドを活用した検証は、FingerVision、もしくは経験値のあるロボット・システムインテグレータが行います
②成果物イメージ
レポート(ユーザ企業内稟議や社内資料に活用いただける情報)
基本情報:ワークサイズ、タスク内容等
実施条件:ロボット等使用機器、各種パラメータ、動作距離、治具等
検証結果:タスクの成功率、条件違いによる比較検証、取得可能な情報(力分布、異物検知)等
分析情報:成功率アップのための施策・懸念点、タクトを短縮するための施策、他の手法との違い等
動画
③費用
申込後、2回まで無償
3回目以降は、基本コース 19.9万円~(税別)/回 (※特注コースは別途ご相談)
④サービスご利用の6大メリット
ローコストで検証ができる(購入しなくてよい)
プロの目線から、自動化ニーズを解決できるか、できないかを検証することができる
過去すでにFingerVisionが検証している内容・経験値をすぐさま利用できる
新しいバージョンの視触覚ハンドや技術(HW/SW)を使って検証できる
検証結果のみならず、社内稟議を通すための「概算見積」を入手できる
社内稟議が通れば、本提案や本見積を、技術力のあるロボット・システムインテグレータや商社等から受領することができる
⑤申込方法
メールもしくはホームページの問い合わせフォームへのアクセス
サービス利用にあたっての利用規約への同意
技術的な特徴と寄せられているニーズ
FingerVisionの視触覚ハンドは、一例を挙げると、以下のような利点があります。
多品種・一品一様のワークであっても「汎用的に」制御ができる | 多品種アイテムを取り扱う生産/物流ラインや、そもそも規格化されていない返品物の分別・リサイクルラインにおいては、ワークの形状や材質、質量分布等にバラつきがあります(場合によっては初見のものが含まれます)。このような条件下において、従来のロボットシステムは、あらかじめ決められた設定に応じて動作させるため、失敗せずにタスクを完了させる(例:ピッキングやプレーシングする)ことに技術的な難しさを伴います。 FingerVisionがご提供する視触覚センサ内蔵ハンドは、搭載されたセンサから取得できる情報をもとに、“滑らないように掴む”という人間の感性と同じような動作を実現しています。この技術により、様々なワークごとにあらかじめ設定をすることなく、“滑らないように掴む”という同一制御ロジックをAIなしで実行できるため、ロボットシステムの「反証性」を実現しています。 |
ワークや環境変化に応じたリアルタイムフィードバック制御ができる | ロボットシステムにおいて、画像処理を用いた位置決め及びハンドリングは一般的になりつつあります。一方で画像処理やAI技術の精度の問題やワークの物性により、画像処理で得られたデータと実際の状態が乖離していたり、画像処理後に動的に変化(ワークの変形・移動など)してしまうことで、タスクの成功率を下げる要因となっています。 FingerVisionがご提供する視触覚ハンドは、リアルタイムにセンサ情報を活用することで、対象物が動いたり、変形したり、重心からズレていたとしても、“滑らないように掴む”フィードバック制御を実現しています。 |
人の「感覚」による暗黙知を、触覚情報としてデジタル化できる | 生産ラインや加工現場の検品・検査工程では、ベテラン技師と呼ばれる人による触診や目視等で良品判定(例:ピンホールの発見等)を行っている現場も少なくありません。長年に渡る経験と実績が、判定の信頼性を担保しているとはいえ、他人にそれらの暗黙知を伝承することは容易ではありません。 この点、当社の触覚センサでは、対象物の質感・テクスチャ、形状等の情報を定量的に取得することができるため、人が「感覚」に頼ってきた検品・検査のための判断を形式値化することができます。 |
実際、過去1年間だけでも、1,200件超える問合せ・相談・引き合いがFingerVisionに対してありました。
ハーネスの搬送や組付けを自動化したい
薄いガラスやフィルムを扱いたい
柔らかいものを壊さずに扱う必要がある
キッティング工程のように多品種アイテムを扱いたい
吸着方式や電動チャックで過去検証したが、失敗することがある
コネクタ嵌合のように、タスクが完結しているか確かめられない
偏荷重があり重心が変化すると、掴み上げた後に落としてしまう
高速でロボットを動かすと慣性力で飛んでいってしまう
人が手で触って検査している工程のデータを取得し、自動化したい
・・・
(ご参考) 検証動画イメージ
人の触覚に相当する「力分布」や「滑り分布」などをロボットの制御に活用した場合と、活用しなかった場合での違い、などの検証結果を動画で分かりやすくお伝えします。